おんなもすなるアートといふものを、おとこもしてみむとて、、

 「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり」とは、土佐日記の有名な書き出しだけれど、今の日本ではさだめし「おんなもすなるアートといふものを、おとこもしてみむとて、、」
という書き出しになりそうです。

 過日、美術を見たり描いたりすることの脳に対する効用を説いた、脳学者先生の記事を見つけました。

 どうやら美術を見たり描いたりすることは、子供の脳の発達にいいらしいという話です。

 この記事は女性セブンという雑誌に載ったようですが、その内容よりも、こういう雑誌に載ったことにちょっと驚きました。読んだ事ありませんが、なんとなく芸能とスキャンダルと、あまり芸術などには縁のなさそうな雑誌だと思っていたので、、。

 美容院に行くと、目の前に男性雑誌が積み上げられるのですが、服飾と小物と時々スポーツ、あとは「隠れ家」の名店、そればかり。スポーツは好きだけれど、、、
 ついその傍らにある女性誌に手が伸びます。
 ヘッドラインは似たようなもので、化粧と髪型とおしゃれなお店。違うのは雑誌が女性に店を薦める時は「お洒落」というワードを使い、男性に薦める時は「隠れ家」というワードを使う事くらいでしょうか?
 けれども、女性誌の場合は脇に追いやられた小さな記事に、アートの情報が載っている事が多いのです。男性誌ではほとんど目にしません。
 実際、展覧会には女性が圧倒的に多いのです。

 世のビジネスはまず女性をターゲットにして動いているかのように見えます。女性が集まるとその後に男性が集まるという、なんとも分かり易い法則があるようで、、^^;

 ところが美術の場合は、他の業界ならうらやむほど女性で溢れているのに男性が寄り付かない。
 年配の男性やそれらしい芸術家か美大生風の男性はいるものの、社会の中核を担っている壮年男性がまず見られないのは日本の美術展の特徴です。

 「世の男性諸氏は忙しいから」というのはあまり説得力がありません。イマドキは働く女性も忙しく、それでも展覧会に足を運んでいます。本当に休日に展覧会場に行く間もないほど忙しいという人は実際は稀でしょう。

 壮年男性にも忙しい合間をぬって年に数回でも美術展を見に来て欲しいものです。

 男性諸君、、展覧会場には女性が一杯いますよ!美術展に来ている女性には美人が多いですよ!アートショーで声をかけるなんて新手のナンパもあるかも知れないし、、。

 「奇麗な子が一杯いますよ〜〜旦那〜〜」などと、、何処かの呼び込みみたいなオチになりました。

・・・まあ、、ナンパ成功の保証はないですけど、、。