世界はひとつか?

リビアカダフィが死にました。
独裁国家は、政権の交代方法を準備していないから、
終る時は、クーデタか、革命か、暗殺か、
どちらにしても、ハッピーエンドとはいかないようです。

独裁のすべてが悪とは思わない。
スペインのフランコ政権は、独裁から王政の民主主義へと
ソフトランディングに成功しました。
第二次世界大戦の荒廃を免れた手腕は
もっと評価されていいだろうと思います。
スペイン内乱は、多分に、連合国側と、左派陣営双方の
革命の輸出という側面があって、
有る意味余計なお世話を世界中が焼いたという印象さえあります。
ヘミングウェイもマルローも、、
みな、ある種の時代の高揚感の中で、
いらぬ世話焼きに、スペインまで出かけたという感は拭えません。

ぼくは、アメリカ社会がキャパを持ち上げるほどには、
賛同する気にはなれないのです。

政治の言葉は真実はひとつしかないでしょう。
より多くの真理を含むなら、
それはプロパガンダとしては絶対になります。

それが政治の宿命であれば、致し方のないことだけれど、
文化にはまた別の言葉があるような気がするのです。

エジプト革命の時にネットで評判になった
ユーザー放送をいくつか観て、
その独善に、、嫌悪感を持ちました。
自分達が信じる思想だけが絶対だという異様な信念、、
自由と民主主義という旗さえ掲げれば、
世界は従うべきだという、
キリスト教以来、ヨーロッパ世界がずっと持ち続けた
教条主義的なドグマ。

ぼくはそういうものが嫌いです。

民主主義は信じるけれど、それは相対的なものであって、
どうしてもぼくの中では、絶対には成り得ないのです。

中東の狂犬と呼ばれた男が死んだそのニュースを見ながら、
徒然に思ったことを話したフリートークでした。