2011-01-01から1年間の記事一覧

蜘蛛巣城 黒澤明の映画

黒澤明と出会ったのは、パリのポンピドーセンター内のシネマテイクでした。 黒沢に限らず、小津安次郎、溝口健二、成瀬巳喜男など、日本の名画の多くにフランスで接しました。往年の名画を、巨大スクリーンで観ることが出来たのは、幸福な体験でした。気の置…

この国の未来

「東日本大震災は、この国を変えた」 という文章をメディアで目にします。 多くの識者が日本を見直したと語っています。 素晴らしいと賞賛しています。 ホントにそうだろうか? そんな簡単にこの国は変わるだろうか? 僕はそうは思いません。 変えるかも知れ…

マジで死んじゃうX秒前♪

今日も、、地震がありました。 いまもまた揺れています。 きっと誰もが疲れています。 直接の被災者の方は勿論、、 東北、関東圏に住むみんなが、、。友人から話を聞いて、、 ある動画を探し出しました。このアップ主、面白い青年です。大変な危機的状況にあ…

長く生きていると、、。

阪神淡路、オウム、9.11、そして今度の東日本大震災。人間、長く生きていると悲しい記憶ばかり増えます。 明日に架ける橋疲れ果てて、自分をちっぽけだと感じてる時 瞳に涙があふれているなら 僕がぬぐってあげるよすさんで、友達が見つからない時 僕は君の…

希望の国の憂鬱

日本には、希望がない。 日本はダメだ。 つい先頃までは、こんな言葉がメディアに溢れていました。しかし、震災を経た今、日本はやれば出来る子に変わりしました。 列にならぶ、忍耐強い、規律に従順、治安がいい、こんな事は昔からわかっていた話で、今更驚…

遠くには行けない

キングクリムゾン/King Crimsonというバンドがありました。 今もあるのかな? 人生で最初に影響を受けたアーティストのひとつです。まだ、塩ビ盤のレコードの時代に、1日中聴いていました。 長い間制作活動をしていると、様々なアーティストと出会い、影響を…

命をかけるということ。

今、被ばくの危険の中で、戦っている人達がいます。自衛官、消防、警察、そして東電の人達。 素人の僕たちではどうしようもないことなので、黙って見守るしかありませんが、、。彼らは菅直人が口にしたあの安っぽい「命がけ」ではなく、字義通りの命をかけて…

空がいつになく綺麗だった日

過日、ちょっとした打ち合わせで渋谷に行きました。 電車の運休、計画停電。ネオンは半減、いや、もっと減っていたかも知れない。行き交う車も少なく、人もまばらで、毎日が祭り騒ぎのようだったあの渋谷は、そこにはありませんでした。 今日、ニュースで、…

揺れる想いと、prayforjapan

地震の当日、僕は家にいて、棚から本を取ろうとしていました。 最初は小さな横揺れで、だんだん大きくなり、かなり長い間揺れ続けたと思います。鉄筋コンクリートとはいえ、スゴい古築のマンション。はなはだ心もとないのですが、なんとか持ちこたえました。…

カラヴァッジョ その2

ラファエロ・サンティの名画「ひわの聖母」。彼は盛期イタリアルネッサンスの代表的画家です。 美しい絵ですが、この絵には陰影がありません。否、あるのだけれど、それはあくまで、対象を立体的に見せる為の補助に過ぎず、画面全体を光がやわらかく、包んで…

カラヴァッジョ

「カラヴァッジョ 天才画家の光と影」を、レンタルビデオ屋で、手に取りました。無精者の僕は、たいていの映画を、自宅で観るのだけれど、もし上演していると知っていたら、映画館で観てもよかった。 画家を題材にした映画は古いところでは「モンパルナスの…

「存在の耐えられない軽さ」

「存在の耐えられない軽さ」の著者、ミラン・クンデラは、「神聖にして、犯すべからざるもののある社会は、芸術の生きる社会ではない」と語っています。 チェコに生まれ、ソビエトの軍事介入に抵抗し、プラハの春を舞台にした小説を書いた彼の言葉ですから、…

Manifest Destiny「明確な神意」を見る想い

今、中東では、内乱状態になっている国もあるようです。 中東と言っても、各国それぞれの歴史と事情がありますから、ひとくくりには出来ないのですが、それぞれの国の事情に精通したコメンテーターがいない日本では、あまり、きちっとした解説がなされません…

7ヶ月ぶりの日記

実に7ヶ月も、日記を更新していませんでした。 その間、画業のほうもおろそかにしていて、1点の作品も作っていません。 去年、この日記で御知らせした「いのちを見つめる/美術とリプロダクション」という展覧会も、早々と離脱し、主催の高草木さんに、とても…